2020年4月から、正社員と非正規社員の不合理な待遇格差を禁じた「同一労働同一賃金」が順次スタートします。
先日、私は次回の契約更新で派遣会社の担当者と会い、「同一労働同一賃金」導入で4月から時給が1.5割増しになること、そして交通費が実費支給されることを伝えられました。
交通費が支給されるようになることは少し前から知っていましたが、時給が上がることは全く知らなかったため、本当に驚きました。
本日は、「同一労働同一賃金」についてみていきたいと思います。
「同一労働同一賃金」で私の派遣の時給は実際どう変わったのか考えていきたいと思います。
目次
同一労働同一賃金とは?
同一労働同一賃金とは、同じ職場で同じ仕事をする「正規雇用労働者」と「非正規雇用労働者」との待遇や賃金格差をなくすという考え方です。
【引用】同一労働同一賃金特集ページ/厚生労働省
待遇を決定する2つの方式
派遣労働者の待遇を決定する方法は、下記の2つの方式があります。
- 派遣先均等・均衡方式
- 労使協定方式
派遣先均等・均衡方式
派遣先で同じ業務をしている正規雇用者の待遇(給与など)をベースに、派遣労働者の待遇について均等・均衡を図ることをいいます。
実際に働く企業の正社員と同じ待遇が受けられます。
労使協定方式
この方式の場合、賃金額については、派遣先の従業員の待遇と同等にする必要はありません。
ただし、福利厚生施設の利用(例えば、給食室や休憩室、更衣室の利用など)や教育訓練など賃金以外の待遇面については、同じ事業所に勤務する派遣先の従業員との均等、均衡を確保する必要があります。
派遣会社別の待遇決定方式
どちらの待遇決定方式を採用するかは派遣会社によって異なります。
それぞれの派遣会社がどちらの待遇決定方式になるのかは、情報公開が少ないのが現状です。
待遇決定方式が分かっている派遣会社は下記の通りです。
派遣会社 | 待遇決定方式 |
---|---|
リクルートスタッフィング | 労使協定方式 |
マンパワーグループ | 労使協定方式 |
テンプスタッフ | 労使協定方式 |
労使協定方式は簡便
労使協定方式は、「派遣先均等・均衡方式」に比べて比較的簡便であり、事務手続きの面でメリットがあると言われています。
そのため、労使協定方式で対応する派遣会社が多いのではないかと思います。
同一労働同一賃金はいつから?
●パートタイム・有期雇用労働法:大企業2020年4月1日、中小企業2021年4月1日より施行
●労働者派遣法:2020年4月1日より施行
同一労働同一賃金で私の時給はどう変わったのか?
時給が1.5割増し
私は現在、某大手人材派遣会社からの派遣で週3日でWebデザイン業務に就業しています。
冒頭でも書きましたが、今回の「同一労働同一賃金」導入で私の時給が1.5割増しになりました。
通勤手当の実費支給
そして通勤手当を実費支給されることにもなりました。
現在私は通勤代として月約1万2,000円かかっていますので、かなり大きな負担になっていました。
ですので、かなり嬉しいです。
昇給は平均賃金以下だったため!?
しかしよくよく考えたら、過去に同じ業種(Webデザイン)で様々な派遣先で仕事をしてきましたが、現在の派遣先の時給は今までと比較してとても低いのです。
また、今回の派遣先で初めて交通費がかかる比較的遠方での仕事となりました。
ですので今回私の時給が1.5割増しにはなりましたが、これでやっと過去の時給とほぼ同じになりました。
私の現派遣会社の待遇決定方式は「労使協定方式」です。
「労使協定方式」は、同じ地域・同じ職種の正規雇用労働者の平均的な賃金以上に合わせる方式なので、今回の私の昇給は、ただ単に平均的な賃金以下だったためとも言えます。
賃金が上がらない可能性もある
今回私の場合、時給が上がることとなりましたが、賃金が上がらない可能性もあると思います。
もし私の過去の時給で、「同一労働同一賃金」が導入されていたら、同額のままであることも十分予想されるからです。
まとめ
2020年4月から「同一労働同一賃金」スタートで、私は一足先に自分の時給が上がることを知りましたが、実際にまわりがどのような状況なのかはわかりません。
また、ネット上でも実際の状況を確認することはできていません。
時間の経過とともに、少しずつ現状がわかってくるかと思いますので、また後日この問題については取り上げていきたいと思います。
今後の動向を追っていきたいと思います。