またまたパート労働者の厚生年金の適用拡大のニュースが飛び込んできました!
厚生労働省が、厚生年金に加入するパート労働者の適用対象者の拡大することを、今秋にも検討する、と複数のメディアが伝えています。
厚生年金のパート適用拡大 厚労省検討、月収要件など緩和へ(日本経済新聞)
厚生労働省は厚生年金に加入するパート労働者の適用対象を拡大する。本人の月収要件を8.8万円以上から6.8万円以上に引き下げるなど加入者を最大で200万人増やす案を軸に検討する。
本日は私のような個人事業主・フリーランスが、短時間労働者として社会保険に加入するメリット・デメリットを整理してみたいと思います。
目次
個人事業主にとって社会保険は魅力
パート・短時間労働者の社会保険適用対象者の拡大については、以前から段階的に適用されており、このブログでも何度か記事にしてきました。
なぜかというと、私自身、パート・短時間労働者の社会保険適用対象者の拡大に、とても関心があるからです。
というのも、私は個人事業主・フリーランスとして働いていますが、ネットビジネスを続けながら、今後また短時間労働者として派遣で働くことも考えています。
それは個人事業主にとって社会保険に加入できることは、とても魅力だからです。
派遣会社によって異なる加入条件
2018年の5月まで、私は週3日派遣で働いていましたが、週20時間以上働くといった条件は満たしていたものの、従業員501人以上の派遣会社ではないため、当時の派遣会社では社会保険に加入することができませんでした。
当時の記事はこちら
短時間労働者の「社会保険の適用拡大」で労使合意とは?
年金額により働き方を決める
短時間労働ではありますが、厚生年金に加入することで、将来受け取れる年金額がどのくらい増えるのかが気になるところです。
それによって、常時501人以上の企業(特定適用事業所)の派遣会社の仕事を探すなど、今後の選択肢も変わってきます。
厚生年金・国民年金どちらがお得
私のような個人事業主・フリーランスとして働く人にとって、このまま国民年金を掛け続けるのと、短時間労働者の社会保険に加入する条件に満たす派遣で働いて厚生年金に加入するのとでは、国民年金・厚生年金のどちらが将来受け取れる年金額が多いのでしょうか?
早速調べてみることにしました。
年金ネットで調べてみた
「ねんきんネット」とは、これまでの年金記録や、これから受け取る年金の見込額など、ご自身の年金に関する情報をパソコンやスマートフォンから、いつでもどこでも確認できるサービス。
このまま国民年金を支払った場合や、転職したり、収入が変化する場合、これから受け取る年金の見込額を計算することができます。
年金事務所に電話で聞いてみた
年金事務所での具体的な試算の個別相談はあるものの、残念ながら50歳以上でない場合は対応してもらえないようです。
しかし、電話で派遣で働く場合の概算月額報酬を伝えると、支払う厚生年金の額やどちらがお得になるなど教えてくれました。
厚生年金保険は、国民年金に上乗せされて給付される年金です。
基礎年金となっている国民年金の金額に、厚生年金保険の受給額が加算され、合計金額をもらうことになります。
厚生年金保険は、国民年金に上乗せされて給付される年金のため、いくら報酬月額が少ない短時間労働者であっても、厚生年金に加入するほうが将来受け取れる年金額は増えるようです。
社会保険に加入するメリット
老後に受け取れる年金額が増える
厚生年金保険は、基礎年金となっている国民年金の金額に、厚生年金保険の受給額を上乗せしてもらうことができます。
先程も同じことを書きましたが、いくら報酬月額が少ない短時間労働者であっても、国民年金より厚生年金に加入するほうが将来受け取れる年金額は増えます。
自己負担額が減る
私の場合は、国民年金より厚生年金のほうが支払う年金額も少なくなります。
自営業や個人事業主、フリーランスの場合、国民健康保険と国民年金は全額自分で支払う必要があります。
一方厚生年金の場合、労働者側と雇用者側が原則として折半して支払います。そのため、社会保険に加入すれば、支払うべき保険料の半分を企業が負担してくれることになります。
このような理由で、厚生年金は実際掛け金である保険料は高くなるのに、自分が支払う年金額は少なくなるのです。
保障制度が手厚い
社会保険の被保険者は、条件を満たしていれば手厚い保障制度を受けることができます。
けがや病気を理由に3日間連続で休んだ場合、給与の支払いを受けられないなどの条件を満たせば、4日目以降に傷病手当金の受給が可能です。
社会保険に加入するデメリット
これは私の場合のデメリットになりますが、いくら週3日と言え、会社という組織で働かなければならないこと。
私にとってこれが一番のデメリットといえるでしょう。
給与の手取り額が減る
社会保険に加入している家族の被扶養者が、扶養から外れて社会保険に加入する場合、健康保険料・厚生年金保険料の両方を支払わなくてはならず、毎月の手取り額が減り損をすることがあるようです。
まとめ
自分が将来もらえる年金の見込みを知り、いくら足りないのかを知ったうえで働き方を選ぶ必要があります。
メリットもデメリットも踏まえたうえで、自分に合った方法を選びたいものです。